前回のDVDとブルーレイの違いについて(初級編)に続き、中級編についてお話ししたいと思います。今回は少しマニアックな話しに掘り下げていきます。
中級編
DVDの再生規格の種類について

DVDの再生規格を表すロゴについて、上の3種類がありました。
映画等映像が入った物は一番左の「DVD VIDEO」、
PCソフト等は真ん中の「DVD ROM」、
殆ど存在しませんがオーディオのみ入っている物が「DVD AUDIO」です。
容量の違い
片面一層 | 片面二層 | |
DVD | 4.7GB | 8.5GB |
ブルーレイ | 25GB | 50GB |
ブルーレイはDVDの後継となるディスクになるため、5倍近くの多くの記憶容量があります。画質が高精細なのは、より細かい画質を多くの容量をかけて記録しているためになります。
記録容量が違う理由
DVD | 赤色レーザー | 波長:650nm |
ブルーレイ | 青紫色半導体レーザー | 波長:405nm |
読み取りに使用しているレーザーの波長に違いがあり、ブルーレイの方が波長が短いため、より高密度の記録をすることができます。
解像度とは
解像度とは、画面全体を1とした場合、どの刻みまで細かくしたかを表す数値、すなわり画素の密度を表します。
乱暴な例えですが、キャベツ1玉を千切りにする場合、640本の千切りにするのか、1920本の千切りにするのかという所です。
解像度の違い
アナログテレビ | 640×480(相当) |
DVD | 720×480 |
地上デジタルテレビ | 1440×1080 |
ブルーレイ | 1920×1080 |
DVDの規格が制定されたころ、一般家庭ではまだアナログテレビ(ブラウン管)でした。このため、現在のテレビは殆どフルHD・2Kのため、DVDの1画素をテレビ側の複数個の画素で映し出している状態のため、粗く見えてしまいます。
ブルーレイの保護層が薄い理由
ディスクにはどんな物でも若干の傾きや反りが発生します。この傾きや反りを再生機側で位置補正したりしていますが、記録層がレンズにより近い方が、読み込み(又は書き込み)時のエラーが少なくなるためです。
リージョンコードについて
DVDもブルーレイもどちらにも主にビデオソフトで、再生できる地域を制限することを目的としてリージョンコードが定められています。リージョンコードは予め再生機側に設定されたリージョンコードと、ディスク側で作成時に設定したリージョンコードが一致しなければ再生できない機能になります。
DVDのリージョンコード
コード | 地域 |
0 | 制限無し(又はALL) |
1 | 米国 (米国領) 、カナダ、 |
2 | ヨーロッパ、中東、南アフリカ、日本 |
3 | 韓国、台湾、香港、マカオ、東南アジア |
4 | オーストラリアとその周辺、中南米 |
5 | アフリカ、アジア、東ヨーロッパ、ロシア |
6 | 中華人民共和国 |
7 | 未定義 |
8 | 航空機内等 |
ブルーレイのリージョンコード
コード | 地域 |
A | 南北アメリカ、東南アジア、日本、朝鮮半島、台湾及びそれら海外領土 |
B | ヨーロッパ、中近東、アフリカ、オセアニア及びそれら海外領土 |
C | 中央・南アジア、中華人民共和国、ロシア、モンゴル |
コピープロテクトについて
DVD
CSSやCPPMを採用。
※CSS:Content Scrambling System
※CPPM:Content Protection for Prerecorded Media
ブルーレイ
AACSを採用。補足として、BD+やROM Mark等の技術もある。
※AACS:Advanced Access Content System
ブルーレイディスクの構成について
BD-ROM
ブルーレイディスクの中でも再生専用ディスクで、市販のビデオソフト(映画など)のコンテンツが記録されている物。

BD-R(Blu-ray Disc Recordable)
ブルーレイディスクでも一度だけ書き込む事ができ、 追記型ディスクにあたります。書き込み時はレーザーによって有機色素に化学又は物理変化を及ぼし、読み込み時に光反射率の差を利用してデータを記録しています。

まとめ
少し込み入った情報についても記載するようにしました。大抵のことはカバーリングできていると思っていますが、いかがだったでしょうか。もう少し深く掘り下げて欲しいなど要望がありましたら、コメントよりご意見お願いします。ご要望が多ければ、上級編も書くかもしれません。
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