AC100Vのポータブル電源を作りました

10年程前、車に搭載する目的でDC/ACインバーターを購入しました。昨年は関西地方に大きな台風が来て、今年は関東地方に大きな台風が来て、台風被害のため停電する地域も多かったため、AC100Vのコンセントの機器が使える『ポータブル電源』を作ることにしました。

【自作 DIY】AC100Vのポータブル電源を製作しました。
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主要部品・材料の解説

主要部品

バッテリー

自動車用の鉛蓄電池です。スマートフォンとかで使用されている「リチウムイオン二次電池」の方が電気容量対体積は効率が良いので、軽くて高容量の物が作れますが、リチウムはレアメタルで高価なので、出来上がった物も高価になります。なので、容量は少なく重量は重たいですが、入手性の良い鉛蓄電池を使用しようと思います。

ただ、鉛蓄電池は充電時に水素ガスが発生したり、傾けると中の稀硫酸が出てくるため、メンテナンスフリーのバッテリーを使用しています。

主なバッテリーメーカーはGSユアサ、パナソニック、日立化成等がありますが、私はACデルコというメーカーを愛用しています。


DC/ACコンバーター

DC(直流12V)をAC(交流100V)に変換してくれるインバーターです。変換方式にいくつかの方式があり、サイン波と呼ばれる物は、滑らかな交流波形を出すため、高価となります。矩形波・疑似サイン波はそれに比べると疑似的にカクカクした波形で交流電圧を作りだしているため、安価になります。

購入したのは秋月電子で、10数年前なので私と同じ物は販売終了しており、類似の物はありましたが、出力が違うため外形寸法が異なり、大きいかもしれません。(未調査です)

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10数年前は珍しく、カー用品店では非常に高価だったのですが、最近ではアマゾンでも同様の物があるため、安価に手に入るかもしれません。


収納ケース

今回、製作に一番悩んだ所かもしれません。バッテリー・DC/ACインバーターが入る物が入る大きさの物を選びます。実際作ってみた感想としては、今回使ったバッテリーは小型だったので入りましたが、もう一回りくらい大きい物を購入した方がいいかもしれません。

ただし、衣類を入れる物は強度が無いためNGです。アウトドア収納等の方が頑丈なので、そちらの方が向いています。

今回使ったのはこちらです。

大きさとしては、もう一回り大きいこちらくらいの大きさが良いかもしれません。


木・板

今回はパイン材の厚み18mmを使用しています。15mm程度あれば、ベニヤ板(合板)でも構わないと思います。


バッテリーチャージャー

ACデルコのバッテリーチャージャーも考えましたが、コスパを重視したいので、安いバッテリーチャージャーにしました。

良い物を買いたい場合は、ACDelcoのバッテリーチャージャーがお勧めです。復活モードも使えるそうですし、色々な方がレビューをしています。


バッテリー残量計

12Vのバッテリーの残量を表示するインジケーターです。12V用だったら、何でも良いですが、コンパクトな物の方が取り付けは容易です。


周辺装置

外付けコンセント(露出コンセント)

配線工事でよく使われる物です。単線VVF線を使用します。


コンセントプラグ

上記コンセント同様、配線工事で良く使われる物です。こちらも単線VVF線を使用します。


バッテリーターミナル

バッテリーと配線を接続するために用います。バッテリーによって適合サイズがあるため、バッテリーに合った物を購入してください。


2極メインスイッチ

電流値が50A以上の物が必要になります。今回使用した物は廃番になっていますが、下記のような50A以上に対応可能なスイッチを選定して下さい。

人とスイッチの快適環境を創造する・・・。NKKスイッチズ(株)は、産業用機器におけるスイッチ及びその周辺機器の製造・販売を目的とする専門企業です。

スイッチパネル

上記スイッチを設置するためのブラケットです。スイッチに合わせて購入する必要があります。丸径のトグルスイッチなら、このスイッチパネルで対応可能です。


L字ロングアングル

DC/ACインバーターの取り付け用です。他の物でも取り付けができるのならば、他の物でOKです。ただ、こちらのL字ロングアングルは低頭でロングアングルなので結構優秀です。


端子台

今回は春日電機のT20C06を使用しました。端子台はDINレールというレールににはめる物もありますが、この端子台は板にネジ止めするタイプの物になります。


消耗材

丸端子

サイズが色々ありますが、今回はR5.5-5を使用しています。春日電機T20C06にギリギリ入る一番大きい端子を選びました。


絶縁保護キャップ(赤・白)

端子に装着する保護キャップです。端子の大きさでサイズを替える必要がありますので、「TIC5.5(色)」という物を選びます。


5.0SQケーブル 黒(2m)・赤(6m)

12V側の電線は、エーモンの大容量の電流コードを利用しています。許容電流が5.5SQであれば50Aなのですが、5.0SQなので、40Aとなります。


VVF 1.6SQケーブル

100V側に利用しています。一般的な線なので、ホームセンターで購入できます。


配線について

全体配線は下記の図のように行いました。端子や配線位置はDC/ACインバーターで異なるため、実際の装置に合わせる必要があります。

配線図
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配線の解説

端子台の渡りの意味

端子の許容電流が30Aだったため、そのままだと、360Wの使用制限となってしまいます。このため渡りを入れて2か所を使い、60Aとなるようにしました。

トグルスイッチの役割

トグルスイッチは2極を使用しています。これは、バッテリーとインバーターの回路を完全に切り離す意味があります。完全に切り離すことで、充電の時にインバーターを回路から切り離し、悪影響を減らします。


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作ってみた感想

アウトドアをされる方は常用することもあると思いますが、災害用という事で製作した場合は、めったと使わないと思います。

昔(2005年くらい)はDC/ACインバーターが数万円で売られていました。また、当時は500Wはかなり大容量で、100W程度の物が1万円くらいで売られているのが一般的でした。波形の整流方式はだいぶ簡略化というか、結構雑に変換されてしまっていますが、無いよりはいいかな?と思っています。

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